贈与税は相続税の補完税?

突然ですが、我が国において、贈与税法という法律は存在しません。なのに、贈与税はしっかり課税される。実は、贈与税は、相続税法の中に規定されています。つまり、相続税法の中に「相続税」と「贈与税」が規定されているのです。ゆえに、「一税法二税目」などと呼ばれていますが、同じ税法の中に規定されていることで分かるように、相続税と贈与税には、密接な関わりがあります。
では、贈与税とは、どんな税金でしょう

例えば、AさんとBさん、ともに財産を1億円持っていたとします。
Aさんはその1億円を持ったままお亡くなりになり、相続税が課税されました。
Bさんは、お亡くなりになる前に、その1億円を誰かに贈与した結果、相続税は課税されませんでした。

これでは課税の公平が保てません。

そこで登場するのが、贈与税です。生前に贈与してもよいですよ。ただし相続税の代わりに贈与税を課税しますよ。というのが本来的な贈与税の趣旨です。

しかし、相続税と贈与税が密接な関係にあるからこそ、相続税の節税対策に贈与がよく用いられるのです。相続税の対策の王道は、まさにこの贈与を用いることになります。

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